鍛冶の会6月
本業の合間に鍛冶の会にて活動を。
鍛冶の会と言うのは、次大夫堀民家園所属のボランティアです。
江戸末期から明治初期頃の農村を再現している、民家園の活動の一部です。
かつて各村に一軒はあったであろう鍛冶屋を再現しています。
活動内容は鍛冶作業の実演と解説です。年に何度かワークショップを含むイベントも行っています。
活動日は毎朝炭割りから始まります。先輩後輩関係なく車座になってその日の必要量を割ります。現代の鍛冶屋さんで炭を燃料としているのは刀鍛冶さん達くらいではないでしょうか。
こちらは焼き入れした鑿です。
昨年から引き続き鑿を個人的なテーマにしています。私たちの顧問が江戸鍛冶左久作師匠ですから、鑿鍛冶左久作の技の一部でも習得できればと考えています。
しかし、鑿はとても造形が難しく、左右対称にするだけでも大変です。と言いながら苦労を楽しんでもいます。
皆さんはあまりご存じないかもしれませんので、焼き入れ後の私たちの作業を少し説明します。
焼き入れには金肌の保護に砥の粉を塗ります。焼き入れ後は硬度の確認をして、砥の粉を落とします。頑固な砥の粉にはクレンザーを使います。焼き入れの影響で刃物が変形している場合には修正します。
その後ウラを砥石をあてて確認します。
ある程度鑢や回転工具で刃をオロシした後は、ひたすら刃が付くまで研ぎ続けます。
ダイヤモンド砥石から始まり荒砥石を経て中砥石へと移行してゆきますが、何時間もかかってしまいます。しっかりと研ぎあがりますと見た目もよくなりますので、民家園まつりでもお客さんの目に留まりやすくなります。
研ぎには魅力があるようで、世の中には研ぎ好きという方が少なからずいます。砥石に凝り、各種砥石を揃えては悦に浸るというタイプです。
鍛冶の会の兄弟子にも研ぎ好きな方がいます。さすがに兄弟子の研いだ刃物は一味違います。
刃金を輝かせて地金の柄を引き出しています。
これくらい私も上手くなりたいものです。
以上、研ぎの下手な庭竹による鍛冶の会不定期報告でした。
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