2025鍛冶の会
今年も引き続きよろしくお願いいたします。
鍛冶の会自称広報の庭竹です。
昨年末は本業の植木屋(庭師)の方がありがたい事に忙しく、なかなか鍛冶の会の活動に参加できませんでした。この時期は町場の植木屋はのんびりしたものですから、鍛冶の会の活動及び広報活動にも力を入れてゆきたいと思っております。
さて、上画像は鍛冶の会年初の行事『初打ち』の様子です。
例年その年次の新人さんがベテランのサポートを受けながら「鍵」「鉾」「鎌」を形造り神棚にお供えします。皆さん苦労しながら作業されていました。
続いてこちらは課題の切り出し小刀を焼き入れする人。
当会では刃物類の焼き入れには焼き刃土(刃金部)と砥の粉(地金)の二種類を塗布しています。月島の左久作師匠からの教えです。
焼き入れ工程は暗い環境で作業することが理想ですが、我々鍛冶の会(ボランティア)は鍛冶作業の実演と解説が役目ですから、いつ見学者が来てもいいように作業場は解放されています。したがって明るい環境下で焼き入れ作業を行わなければなりません。
手元に影を造り温度の色むらを見て、磁石で焼き入れ温度を確認します。
無事に焼きが入りましたら、焼き戻しという刃金に粘りを与える作業です。
昔ながらの作業方法で、じんわりと温めた刃物に水滴を垂らしてその水が玉になり転がれば完了です。といってもこの加減がなかなか難しく、経験の浅い会員は苦労しています。
こちらは私の作品です。昨年制作したものですが、研ぎが苦手な私は兄弟子(大先輩)仕上げ研ぎを兄弟子に依頼していました。さすが素晴らしい研ぎ上がりです。
刃物自体はここ数年の私の好みに従い厚みのある形状でやや小ぶりになります。
今年は『民家園まつり』での御意見を踏まえて切り出し小刀の制作に力を入れようと考えています。
こちらは再生品のしのぎ鑿になります。最後の研ぎ工程ですが、この時点で私の横着な性格や技術不足が露呈します。本来健康的な爪の様に丸く整っていなければならないウラの形状が崩れていて私の詰めの甘さが出ています。
今年は幾らかでも鍛冶作業が上手くなりたいと考えています。
以上、年初の鍛冶の会の報告でした。
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