残暑と世田谷の植木屋
世田谷の植木屋として、毎年同じ時期に同じお庭へ伺い、そのお庭の良さを引き出せるよう手入れをしています。
時にはご新規のお庭やイレギュラーな植栽案件もありますが、基本的には同じ景色を見続けています。
まとまった休みを利用して、以前から見てみたかったお庭や寺社仏閣を訪れると、その土地ならではの空気を新鮮な気持ちでインプットできます。
上の画像は諏訪上社前宮の手水鉢です。
御宮の脇を流れる小さな水路は驚くほどの水量で、その流れを自然な形で手水に引き入れていました。あまりの自然さに心を打たれました。
こちらは軽井沢駅に隣接した商業施設です。
詳しくは知りませんが、元ゴルフ場だったのでしょうか。複数の商業棟の間には広々とした芝生の緑地が確保され、ドッグランや子ども向けの遊具区画もありました。
商業棟にはあまり興味がないので、もっぱら芝地を歩いていましたが、世田谷では実現が難しいであろう規模と設計に感心しました。
日中でも気温は20度台で、爽やかな風が吹き、とても気持ちの良い空間でした。
庭竹の規模ではこの空間を演出することも維持管理することもできませんが、緑と人間の関係性について新しい気づきを得たように思います。
こちらは諏訪大社下社秋宮の片隅にある植栽です。
杉やヒノキ、細い竹を数隻の景石と小振りの石で囲んだだけの、素朴としか表現できない景色。お庭とも言い難い「お庭未満」の佇まいですが、惹かれるものがあります。本業の庭師の仕事ではないと思いますが、これも一つの勉強です。
こちらは榛名神社境内の小さな滝です。
滝の景色を嫌いな人は少ないでしょう。桜、紅葉、滝など、日本人の感性に寄り添う絵葉書のような景色は、美しさと儚さがバランス良く配合されています。
水(流れ)はお庭では高価な素材で、メンテナンスコストもかかりますが、水にしか出せない特有の効果──音、光の反射、無定形──はやはり魅力的です。
最後は碓氷熊野神社を訪れた際、寄進の案内に惹かれ、微力ながら助力になればと寄進したところ、ご丁寧なお礼の葉書が届きました。
旅から戻り落ち着いた頃に、もう一度旅を振り返る機会を得られたことに感謝しています。
以上、インプットも重要と考える庭竹でした。
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