和釘を再利用(SDGs)

次大夫掘り民家園(じだゆうぼりみんかえん)ボランティア『鍛冶の会』の報告です。画像は民家園で咲き始めた紅梅です。
ボランティアとは言え本業の植木屋(庭師)を疎かにはできませんので、庭竹の活動は真冬に集中してしまいます。
表題の和釘です。和釘とは和鉄(近代製鉄以前の製法で造られた日本製の鉄)で造られた釘です。お箸のように四角い形状で頭を潰して巻き込んで(マキガシラ、巻き頭)あります。
『鍛冶の会』とお付き合いのある宮大工さんが寄付してくださった物で,一本が7cm~9cm太さは6mm前後でしょうか。
通常は廃棄される物かと思いますが、昔の鍛冶屋さんのようにもったいない精神で再生させます。鉄は小さなパーツでも寄せ集めれば大きな部材にする事ができます。もちろん労力と技術が必要では有りますが、昔(大昔)は労力より鉄の方が貴重だったのかと想像します。
画像の火花テストでは素直で綺麗な火花ですが、所々炭素量の多い部分もあり、黄紙のような火花も出ました。
通常は地金(極力炭素量の少ない鉄=柔らかい)同士の鍛接は困難なのですが、上記のような炭素量のばらつきが鍛接を容易にしているのかも知れません。
さて、和釘の下拵えです。現状は解体時の曲がりや捻れがありますので、鎚(入れ鎚)で叩いて真っ直ぐにします。
さらに巻いた頭と細い先端は落として短冊状にします。
続いて、短冊状の和釘を束ねて針金で結束します。和釘に長短が有りますので、短い物は上というか外側に配置します。
火炉(ホド)で和釘の一部が溶ける程加熱します。普段、刃物製作ではそこまで温度を上げる事はありません。
火炉から取り出した和釘は、赤でもオレンジでもなく白熱気味の黄色に見えます。
まぶした硼砂がゆらゆらと液状化している鉄を一気に叩きます。上画像右側は叩いて纏まっていますが、左側はばらついています。
このばらつきに硼砂をまぶして再度火炉で加熱します。
何度か同じ作業を繰り返してある程度四角い形状にしますが、これがなかなか大変なのです。
『鍛冶の会』の鍛冶小屋(作業場)は江戸時代~明治時代の設定ですから、浮世絵の刀鍛冶のように土間に膝をついで鎚を振るっています。現代的な鍛冶屋さんでは土間が掘り込んであったり、そもそも金床や火炉が高く設定してあって立ったまま作業ができます。
この作業も馴れてはいますが、長時間続ける事は困難です。
通常活動日は数人の会員が参加していますので、火炉も譲り合いですからある程度のところで残りは次回です
当会の鍛冶小屋は火炉ひとつに対して金床がふたつです。ふたり同時に火造り(鍛造)の作業が出来ますが、焼き入れや鍛接といった繊細な作業の場合は,どちらか一方で集中して行います。
上画像の奥は鍛接後の材料を伸ばすために向こう鎚(弟子役が大きな鎚を振るう)で作業しています。大ぶりな材料の場合に有効です。対して手前では小刀でしょうか、片手で持てる鎚で火造りをしています。
鍛冶の会の入れ鎚(片手で使う鎚)は最大で2kgですが80代の最年長や70代の会員がガンガン使っています。それも汗をかいて火の粉を浴びながらですから、なかなかに変な人達です。
火炉の鉄瓶でコーヒーを入れて、小さな包丁を沢山造っている変な人もいます。
※現在『鍛冶の会』の活動は休止しております。
以上、鍛冶の会の活動報告でした。

世田谷の植木屋 『庭竹』

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