8月の植木屋
毎年、夏は桃を冬は蜜柑を送ってくれる後輩がいます。もう10数年欠かさずに、私には真似できません。そんな彼を私は尊敬します。
思えば毎年梨を送ってくれる仲間や、普段庭竹の仕事を手助けしてくれる仲間は皆腕が良く、それぞれ趣味趣向は違えど話題も豊富で話していても面白い人間ばかりです。
皆が``庭竹クオリティー``などと言って勝手に良い仕事をしてくれます。おかげで私は品質の高い仕事をお客さんに提供できるという訳です。
周りを見渡すと、どうやら私は仲間に恵まれているようです。
さて、こちらはご新規のお庭です。
全体に植木が大きくなってしまい、お庭のバランスが崩れています。
植木屋(庭師)の中には対象の植木を上手に切ることに専念しているものの、庭全体のバランスに配慮出来ていない職人もいますが、今回はそれとは違い単に剪定や刈込を続けただけと言った印象です。
お庭全体の腰高感を是正してゆくには少し時間が掛かりそうです。
こちらはいつものお庭です。
お盆休みの前に芝生を刈って低木類を整えました。
我々植木屋(庭師)の仕事は喜んでもらえることが多いのですが、こちらのお客さんはいつもちょっとしたお土産をご用意くださり、手を合わせてお礼を言ってくれます。
拝まれるほどではありませんが喜んでいただけるという事はやりがいそのものでもあります。
こちらもいつものお庭です。
この二月近く足場を掛けて大掛かりな改修工事をされていました。
どこのお庭でもそうですが、足場を掛けた後は必ず植木の枝葉が傷んでいます。
番線(針金)や足場の部材、養生のテープ類は必ず落ちていますし、下草などは踏まれたりペンキで汚れています。
悲しい気持ちになりますが、それらをまた良い状態にして行くのも私の仕事かと思っています。
最後は月島の御師匠の作業場です。
庭竹も所属する『鍛冶の会』の顧問左久作師匠です。繁茂力の強い葡萄がありますので、年に三回剪定に伺っています。
鍛冶屋の作業場ですから、鉄と機械と火しかありません。少し言い過ぎですが大きく間違ってはいないかと、そんな無骨というか硬い印象の作業場も少し緑があるだけで、幾らか和んだ印象になります。販売やそれに伴う来客もありますので、伸び放題の緑よりは整った緑の方が好ましいと思っています。
以上、世田谷の植木屋『庭竹』でした。
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