ガーデンリフォームと植木屋(その1)
庭竹のHPを御覧になったお客さんから、お庭の改修工事のご依頼です。
ジャズやオーディオやカメラがお好きなご主人で打ち合わせやお喋りの中にMarantzやCool Struttin、Mark LevinsonやJBL、LeicaやZeissといった単語が出てきます。
今回のガーデンリフォームにおけるご希望は当たり前の「和の庭」ではなく、なにかモダンなものを。小さなテーブルを出して「おいしいビールを飲む」がお客さんの要望です。
上画像が現状で荒れていますし、色もなんだかのっぺりしています。さて、ガーデンリフォームに限らず改修工事では、既存の物をどこまで活かすかが重要となります。
こちらのお庭は竣工時は外構を含めてかなりの予算を掛けてあるのが見て取れます。お庭のサイズに対してかなり大きめの景石を入れてありますし、延べ段も丁寧な仕事がしてあります。背面でオーバーハングしている御影石など相当な予算が組まれたはずです。
撤去するよりも再利用の方がSDGsの観点からもよいはずですから、蹲踞(つくばい)の構成要素、延べ段や景石は手直しをして流用します。
まずは何故かモルタルで埋められた蹲踞周りの再生と補修をします。
モルタルを砕いて手水鉢を外します。
モルタルの下は土で埋められていましたので綺麗に取り除くと排水講も出てきました。やはり竣工時は誠実な仕事をしていた形跡があります。
あとは石を組んでお庭の輪郭を形成します。自由度の少ない場所ですから苦労します。
今回のガーデンリフォームでは水は使わないつもりですが、排水講は有るにこしたことはないのでモルタルで勾配を取り直します。
今回の追加素材その1枕木です。実際に鉄道で使用された枕木も有りますが、今回の使用目的には無骨すぎますので、杉の製材枕木を塗装して使います。塗装はキシラデコールのチーク色を選びました。
枕木は積み上げますので、背面にアルミの角材をコンクリートで固めて支柱とします。
上画像のでように一段目と三段目の表面は揃っていますが、真ん中二段目は少し引っ込むように積み上げました。これにより若干の陰影が生まれます。
スペースの限られたいわゆる小庭ですから、色々詰め込み過ぎずにそれでいてよく見ると面白いをテーマにしています。
長くなりましたので、続きはまた。
以上、ガーデンリフォーム中の庭竹でした。
0コメント