剪定と刈り込みと久作師匠の葡萄
世田谷を含む東京では異例の梅雨明けからの酷暑を経て、何故かまた梅雨のようなこの頃です。
さて、剪定や刈り込みなどを総称してお手入れと世田谷あたりでは言います。「そろそろ庭のお手入れに伺います」といった感じです。
こちらはいつものお客さん、今回は生け垣や低木類の刈り込み作業がメインです。この時期は作業に取りかかる前に一通り熊手で叩いたり揺すったりして蜂の巣の確認をします。
ヒイラギモクセイの生け垣にスズメ蜂の巣がありましたが、駆除してから作業開始です。
経験上ヒイラギモクセイやキンモクセイは注意が必要な樹種です。
今年は若干蜂の巣が多いような気がします。
こちらも恒例の『江戸鍛冶屋 左久作』師匠(ボランティア鍛冶屋の会顧問)の葡萄の剪定です。
上画像の鑿を挟んでいる治具は「手万力」です。久作師匠は両手で鑢やセンを掛けながら、両足の先で手万力を操作します。作業姿勢は胡座です。鑢やセンが流動的に機能しているように見えます。
こちらは久作師匠の和鉄の練り小刀です。産地や時代の異なる和鉄を積層化して、表面に現れた部分が異なる表情を織りなすので、結果的に木目や年輪のような鉄肌になります。
和鉄(昔の鉄で炭素量が少ない)の鍛接(くっつける)技術があって初めて出来る小刀です。経験上わかりますが、地金(炭素量の少ない)と地金の鍛接は簡単ではありません。
以上、鍛接も出来る植木屋『庭竹』でした。
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