鍛冶の会 3月

コロナ禍以前は2月に「鍛冶教室(切り出し小刀)」を、3月には現役の鍛冶屋さんを招いて「鍛冶実演」と区民の皆様、来園の皆様向けのイベントを開催していましたが、今年は事務局の意向もあり不開催という事で、通常状態の鍛冶の会です。

その分各自課題の制作や作品の制作に多くの時間が割り当てられるのも事実です。

今年の個人的なテーマのひとつ鑿の制作は2本目の成形作業中です。1本目で苦労していますから2本目はすいすいと進むかと言えばそんな事はなく、1本目同様に試行錯誤しながら苦労しています。しかしこれが楽しいのですからしょうがない。

こちらは制作途中の包丁です。それぞれ作者が違いますので子細に観察しますと三者三様違いが見て取れます。包丁は背(峰側)と刃の二本のラインで印象がガラリと変わります。

デザイン的には面白い部分ですが、いざ自分で形作ってみると中々正解には辿り着けません。

個々の制作者のセンスや意図が現れて個人的には興味深いと思っています。

こちらは最古参制作(包丁)の地取りですが使用材料が変わっていまして玉鋼と和鉄を使用するとのことです。かなり大きな地取りですが制作者が言うには歩留まりがあまりよくないので大きめに鍛接するそうです。

こちらは庭竹制作の文鎮です。書道用にどうかと思い造りました。細かな槌目を付けてありますので滑りにくく摘まみやすい形状になっています。

以上、鍛冶の会不定期報告でした。

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