秋が好きな植木屋
さて、世田谷あたりでもやっと秋らしくなってきました。
今年はキンモクセイの花がいつまで経っても咲かず、秋らしさも幾分後ろ倒しといった感じですが、夏の訪れや春の訪れよりも秋の訪れの方が私は嬉しく感じます。
こちらはいつものお庭です。
法面(斜面)に植栽したお庭は世田谷あたりではあまり見かけません。
植栽地自体に高低差がありますが、さらに各樹木の大きさが全体のバランスを難しくいます。
法面上部、お庭としては奥側に大きなモミジなどがありますので、奥行きや遠近感のバランスがが取りにくく感じますが、いつものお庭ですから上手く納めてゆきます。
同じ職人が同じ木を切っていますので、前年の作業を各々がトレースして行けば黙っていても仕事が進みます。
こちらは今年からお世話になっているお庭です。5月に続いて二度目の刈込作業です。
小僧(修業時代)の頃はこう言った生垣の刈込などは刈込バサミでおこなったものですが、今はバッテリー式の電動工具で作業します。
それでも生垣の左側から借り進めるのは、刈込バサミで作業していた頃の名残です。
よその地域よその事業所は知りませんが、私はお世話になった親方に生垣は左から刈ると教わりましたので今も守っていると言うよりは習慣になっていると言うのが本音です。
こちらは雑木をあしらったお庭です。生垣や竹垣でも成立する場面ですが、敢えて変化のある雑木の植栽をチョイスされたそうです。
ご自身で剪定されていたそうですが、やはり我々プロから見ますと植栽全体の重心が高くなり目隠し感が薄れているように感じます。
各植栽の高さ設定を見直してから、各植木の上部と中部以下の枝葉の量を整えます。
今回の植栽面積では目線より低い枝葉を大切にしてあげないと、間の抜けたお庭になりかねません。幾らか上部の枝は透かして下枝に日が入るようにコントロールしてあげます。
以上、秋の好きな庭竹でした。
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