京都研修 ~ その3
古都京都には、井戸の釣瓶ひとつをとっても格好よく見せてしまう力があります。そして、その佇まいを包み込んで景色として成立させてしまう懐の深さがあります。
私は植木屋(庭師)ですから、どうしても竹垣などの構造に目が行ってしまいます。上の写真のような表面的な意匠だけでなく、裏側の組み方や理屈をつい観察してしまうのです。苔むした屋根の裏側を見て「なるほど、機会があれば自分でも試してみたい」「この手があったか」「自分ならこうするのもありだな」と、頭の中で遊んでしまいます。
建仁寺垣の本歌である建仁寺でも、やはり裏側に回って観察しました。よそ様の仕事ですから失礼かもしれませんが、興味は尽きません。その裏側は想像以上にシステマチックで合理的で、世田谷で修業し、そこで身につけてきた“良い仕事”の基準とはまた違うものでした。
どちらが正解か、どちらが優れているかという二極的で不毛な考え方はしたくありません。だからこそ「いつからこうなったのか」「なぜこうなったのか」と考え始めてしまい、また頭の中で遊んでしまうのです。
今回の京都研修では、本当に多くの学びがありました。限られた日程の中では訪れたい庭すべてを回ることはできませんでしたが、それでも十分に刺激を受け、また新しい視点を得ることができました。まだ紹介しきれていない写真もありますので、思い出したら記事にするかもしれません。いずれ機会があれば、再び研修に出かけたいと思わせてくれる──そんな魅力に満ちた古都でした。
以上、京都研修の報告でした。
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